マリオ・スマブラを始め多くの超有名タイトルを作り、任天堂ブランドを作り上げた任天堂は今後来るクラウドゲームの流れに乗るのか、はたまた大きな流れに乗らず独自の道を歩むのかを考察していこうと思います。
ここでのクラウドゲームはスマホやPC等を使い外でもオンライン等を楽しむことができるサービスのことです。
クラウドゲームについての説明はこちら↓↓↓
(この記事は完全に筆者の推測なので、こういう考え方もあるのかと読んでもらえると幸いです)
任天堂にクラウドゲームの可能性はあるか
結論から言うと少なくとも任天堂がここ5年でクラウドゲームサービスを始める可能性は低いと思っています。
理由は大きく分けて4つあると思っています。
- すでに「クラウド化は注視しているが急がない」と公式がコメントしていること
- 5Gの普及が必須なクラウドゲームにおいて普及まで後2~3年かかること
- スマホゲームに進出したが結果を出せず、スマホにトラウマがある(かもしれない)こと
- 5G普及時にGeForce Now等の消費者の反応を2年ほど見てから進出するのが確実なこと
初動で後れを取りますが、任天堂には人気ゲームタイトルが多く、ライト層からヘビー層まで根強い信頼があります。
そしてこれらの人気ゲームタイトルの所有権は全て任天堂が握っており他のサービスでは遊ぶことができません。
スマブラ、マリオなどの多くのジャンルかつ超ビックタイトルを月額料金で楽しむことができるサービスが始まれば多くの人が加入することは間違いない(はず)です。
任天堂の不安
任天堂が抱くクラウドゲームに対する不安をいくつか考えてみました。
クラウドゲームの流れに乗るうえでの任天堂の不安
●クラウドゲームがしっかりとしたクオリティで遊ぶことができるのかどうか。
●クラウドゲーム市場がどれほどの規模になり、投資した分リターンができるか。
●スマホで任天堂タイトルを遊べることで任天堂ブランドが低下する可能性があるか。
●5G等の通信技術を持つ会社と手を組む際の会社選び。
クラウドゲームの流れに乗らないことでの不安
●クラウドゲームでの普及でゲーム機への需要が低くなってしまうこと。
●ゲーム機離れが起きてしまった中で、ゲーム機に固執しすぎてしまい任天堂ブランド離れが起きること。
ソニーと任天堂の違い
任天堂と同じようにゲーム機を作るソニーは、既にPSnowというクラウドゲームサービスを開始しています。
詳しくはこちら↓↓↓
ソニーと任天堂の差は、ソニーが作るゲーム機は安いゲーミングPCという路線であることです。(任天堂のゲーム機は生活に結び付くようなゲーム機を作っているように感じます。)
PSはそこそこのスペックであることからソフトはPC等にも移植され、PSだからこそ遊べる優位性のようなものはやはり任天堂に比べてかなり少ないです。
そのためクラウドゲームサービスが完成度の高いものになった際に初動で遅れることはサービスの会員数が少なくなってしまうことだけでなく、PCに近いゲーム機が売れなくなることにも繋がり、ゲームでの売上が減ってしまうことだけは避けたいからこその動きです。
同じCS機を売るマイクロソフトも既にサービスを開始するだけでなく、ソニーと手を組んでいることから早くに備えていることがわかります。
クラウドゲーム流行下でのゲーム機は売れるのか
一定のクオリティでスマホや低スペックPCでもゲームを楽しむことができるのであればゲーム機を求める人は少なくなるのは必然的な流れです。
その際やはりソニーやマイクロソフトのような安価版PCの売り上げは落ち込むと思います。
ただ任天堂のゲーム機は新たな発想や今あるニーズに応え作られてきました。
(例)体を動かせること・お母さんに嫌われないがコンセプトのWii
大画面でも寝っ転がりながらでも外で友達とも、あらゆる状況を意識したSwitch
また任天堂ブランドを楽しむために買うことが必要なのであれば買う人は一定数います。
そのためソニー等の安価版PCと比べればかなり優位性は保たれていると思います。
クラウドゲームリリース時のパターン
大きく分けて3つのパターンがあると思っています。
①任天堂がすべて自社でリリース
通信技術等の技術を持っていない任天堂にはハードルが高い気もします。
任天堂ブランドが高い信頼を得ているのはゲームのライセンス供与を認めにくいからです。
他社と手を組むことは任天堂にとって余程のメリットが無いと組まないはずです。
そしてゲームコンテンツのために他社と組んでもゲームのコンテンツに優位性はもたらさず、どちらかといえば技術的な面で通信会社等と組むことの方がまだ現実味があります。
②任天堂がテンセントと手を組みリリース
他社と組むことがあればテンセントが最も高いと思っています。
任天堂とテンセントは既に提携しており、これにより任天堂は中国でのSwitchを発売することができました。
テンセント側の狙いとしては任天堂の持つゲーム機やキャラクター作りのノウハウを学ぶことでゲーム会社として大きく成長することを考えているのでしょう。
そして今後の狙いとして中国だけでなく、アメリカやヨーロッパに新たなゲーム機を生みゲーム市場に大きな影響を与える存在になることを考えているはずです。そしてその上で最も効果的なのはやはりクラウドゲームの存在です。
中国は既に5G投資に3兆円近く費やしており今後ますます増加していきます。5Gの整備が最も早い国となれば、その分充実したサービスを作り上げることも可能となるので、クラウドゲームのクオリティという面ではテンセントと組むことは決して悪い選択ではないと思います。
ただクラウドゲームという未来のゲームサービスを一緒に作るようになれば、少なからず中国に対して嫌悪感のある人やアメリカなどから反感を買うこともあると思います。
そこの兼ね合いがかなり難しく単純でないように感じます。
③任天堂が他社と手を組みリリース
①に書いてあるように、通信技術に対しては技術を持っていないので、技術的な部分で組むことなら可能性は十分あると思います。
まとめ
もし任天堂からクラウドゲームサービスが出て、一定のクオリティ以上であれば自分は間違いなく加入します。そして大勢の人に入ることを勧めるでしょう。それほどまでにクラウドゲームへの期待値は高いですし、任天堂のタイトルが大好きです。
ただ任天堂としては任天堂タイトルをゲーム機を持たない人でもスマホでも遊べるようにすることと、ゲーム機を持っている人にしか任天堂タイトルを楽しむことができないようにすること、どちらの方が利があるのか、クラウドサービス時にゲームのクオリティを維持し多くの人が信頼する任天堂ブランドに傷をつけずに済むか、選択次第では任天堂ブランドが地に沈んでしまうかもしれないです。
これ以外にも多くの不安要素と期待要素を含んでいるクラウドゲームに任天堂が進出する日は来るのでしょうか。
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